私は独身ですし、数回の転職と多くの町の生活を経験してきたので移住に対してそれほどのハードルを感じていませんが、一般的には移住というのは人生の中の重大な決断といえるでしょう。
それなのに、移住者募集をする側があまりにも気楽すぎるのではないか?ということを以前から感じているところですが・・・。そういったこともあり、私は募集よりも受入れ体制の整備の方を先に進めてきたのですが、初心に返って、移住先選びで注意する点について調べて考えてみたいと思います。

AI(ChatGPT)に尋ねてみました

移住先選びで気を付ける点について、まずAI(ChatGPT)に聞いてみました。
その回答が下のものです。

日本国内で移住先を選ぶ際に重視する点は、都市部か地方か、家族構成、ライフスタイル、将来の目標によって異なります。以下に、日本国内での移住を検討する際に特に重要とされるポイントを詳しく紹介します。

1. 生活費と経済的な要因

  • 住居費:東京や大阪などの都市部は家賃が高い一方で、地方は比較的安いです。ただし、地方では車の維持費が必要になることもあります。
  • 物価:日常的な生活費(食料品、公共料金)が地域によって異なるため、家計に与える影響を考慮しましょう。
  • 収入機会:移住先での仕事の有無、平均年収、フリーランスやリモートワークの可能性。

2. 仕事とキャリア

  • 雇用機会:地方では特定の産業(農業、観光、製造業など)が強い地域も多く、自分のスキルに合った職場があるかが重要です。
  • リモートワーク:近年、リモートワークが普及しているため、通信環境が整っているかも確認しましょう。

3. 気候と自然環境

  • 気候:北海道や東北は寒冷地で、雪かきや寒さに慣れている必要があります。一方、沖縄や九州は温暖ですが、台風が多い地域もあります。
  • 自然環境:海や山、温泉など自然に囲まれた環境を好むか、都市の利便性を重視するかで選択が変わります。

4. 医療と福祉

  • 医療機関:地方では大きな病院までの距離が長い場合があります。高齢者や小さな子どもがいる場合は、医療へのアクセスを確認しましょう。
  • 福祉サービス:自治体によって子育て支援や高齢者支援が異なるため、自治体の支援制度を調べることが大切です。

5. 教育と子育て環境

  • 学校の質:地域によって学校の教育水準や特色が異なります。特に子育て世代にとって、保育園や小中学校の環境は重要です。
  • 子育て支援:自治体によって育児手当や保育所の充実度、待機児童の状況が異なります。

6. 治安と安全性

  • 犯罪率:治安が良く、夜でも安心して歩ける地域かを確認しましょう。
  • 災害リスク:日本は地震や台風、洪水などの自然災害が多いため、災害に対する備えやリスクも重要です。

7. 交通とアクセス

  • 公共交通機関:車を持たない場合、公共交通機関が充実しているかがポイントです。都市部では電車やバスが便利ですが、地方では車が必要な場合が多いです。
  • 主要都市へのアクセス:仕事や家族の関係で東京や大阪などの大都市にアクセスしやすいかどうかも考慮しましょう。

8. 地域コミュニティと文化

  • コミュニティの雰囲気:地方では地域の人々とのつながりが強く、温かく迎え入れられる場合もありますが、外部から来た人に馴染むのに時間がかかることもあります。
  • 文化や伝統:地域によって祭りや風習、文化が異なるため、自分に合った環境かどうかを確認しましょう。

9. 自治体の支援制度

  • 移住支援制度:最近は多くの地方自治体が移住支援金や住宅補助金を提供しています。「空き家バンク」を活用して、安く家を購入・借りることも可能です。
  • 税金や補助金:子育て支援、定住支援、企業誘致など、自治体が行う独自の施策を確認しましょう。

具体的なおすすめの移住先(例)

  1. 札幌市(北海道)
    • 都市の利便性と自然の調和。気候は寒冷だが、暮らしやすい。
    • リモートワーク環境や自然好きにおすすめ。
  2. 松本市(長野県)
    • 山岳リゾートと教育環境が充実。医療や交通も比較的便利。
    • 都市生活から離れたいが、利便性は確保したい人向け。
  3. 金沢市(石川県)
    • 伝統とモダンが融合した街。観光地でありながら住みやすい。
    • 食文化も豊かで、地方都市としては交通アクセスも良好。
  4. 福岡市(福岡県)
    • 都市部の便利さと九州全域へのアクセスが魅力。
    • 住みやすさランキングでも常に上位。
  5. 宮崎市(宮崎県)
    • 温暖な気候と自然に囲まれた地域。サーフィンやアウトドア好きに最適。
    • 地方ながら、近年移住先として注目されている。

自分に合った移住先を見つけるコツ

  1. 現地に訪問して実際の生活感を確認する
  2. 自治体の移住相談窓口を活用する
  3. オンラインで移住体験やコミュニティの意見を参考にする

どこに住むかによって、生活の質が大きく変わります。ぜひ慎重に検討してください!

あまり具体的ではないかもしれないですが、必要な項目を書いているなとは思いますね。AIがこれだけ回答してくれるのはすごい。

でもこれだけでは意味がないので、この回答に対して私が思うこと、特に岩内町についてはどうかということも書き足してみたいと思います。

移住先選びで重視することは?AIではない回答

移住先選びで重視する点について、AIにもの申す!というわけではないですが、上のAIの回答に対して追加で書いてみます。

生活費と経済的な要因について

この項目については、ほとんどAIの回答でいいと思うのですが、札幌と岩内町のどちらの家賃が安いかと言われば、最低料金で言ったら札幌の方が安いアパートが見つかるかもしれません(そういう物件は寒さ対策など住む上で面倒なことが増えるかもしれませんが)。
そのかわり、岩内町は駐車場代がかからない物件がほとんどだと思いますが、札幌は駐車場の賃料として1万円以上かかる場合もあると思うので、結果的に、同じような物件なら岩内町の方が安いと思います。

仕事とキャリアについて

AIの回答の通りでしょう。地方も人手不足で仕事自体はたくさんあるものの、仕事の選択肢が少なく、自分の希望する仕事は見つからないかもしれません。

気候と自然環境について

「雪かきや寒さに慣れている必要があります」これについては、慣れている必要はないですよね(^^;
住んでから慣れればいい。私だって北海道よりも寒くはなく、雪がほとんど降らない土地からきました。もとから慣れていたわけではありません。

自然環境を重視すると利便性は損なわれるし、利便性を重視すれば、自然環境の変化も少なくなる。
岩内町は、海と山、温泉など幅広い自然環境があるにも関わらず、お店がそれなりにたくさんあり、利便性もほどほどあるといった点でバランスがとれていると思います。

ちなみに以前、岩内町の地震の回数について調べましたがとても少ないです。
↓岩内町の地震の回数についての投稿

医療と福祉について

AIの回答もよくわかりますが、東京のように病院がたくさんあったら病気にかかっても安心していられるのかというと、そうでもないような気がします。

教育と子育て環境について

環境というのをどう捉えるかによっても違うので難しいと思います。
例えば、「ものにあふれた余計な環境がないから、子供が自分で遊びを考えて、大人顔負けのスキルを身につけている」というお話しを、岩内町で子育てしている方から聞いたことがあります。
岩内町では令和8年度に小中一貫の義務教育学校を開校予定です。

治安と安全性ついて

北海道の犯罪状況の連絡がくるメルマガにいくつかの町を登録して読んでいるのですが、数だけ見たら都市部の方が多いのではないでしょうか。人の数が多いですからね。

交通とアクセスについて

北海道から道外に出るのは少しハードルが高いので、札幌へのアクセスを気にする人の方が多い気がします。
札幌から遠くて後悔したという人にも出会ったことがありますが、札幌に行かなくても事足りるという人も多いでしょう。
岩内町は鉄道が通っていませんが、札幌市の手稲、西区あたりであれば1時間半くらいで高速道路を使って行くことができるので、北海道民の感覚からすると近い方ではないでしょうか。

地域コミュニティと文化について

AIの回答の通りかもしれません。ただし、やっぱり個人によっても違うとは思いますので、たまたま嫌な人に出会ってしまったということもあるでしょう。
そういう意味で言うと、私は岩内町で親しみやすい人ばかりに出会っていて恵まれていると思います。

自治体の支援制度について

これもAIの通りかもしれません。どんな施策を行っているかでその町の方向性というのも感じることができるかもしれません。

自治体の支援制度としては取り上げられることがないのかもしれませんが、実際に移住した人からは、「仕事以外の知り合いを作りたい」「寂しい」「町のことが何もわからない」「町の商店に買い物に行ったことがない」といった声も聞かれます。

私が行っている移住者お話会やLINEやInstagramの投稿、このブログなどはそういった声に対する解決策として考えたことです。「地域コミュニティと文化」という項目に当てはまるのかもしれませんね。

具体的なおすすめの移住先(例)

AIの例だとごく一部の有名な町を紹介しているといった感じですね(笑)
北海道だけでも179の自治体があります。

自分に合った移住先を見つけるコツ

「2.自治体の移住相談窓口を活用する。」これについては少し注意もあります。
私がいうのもおかしな話かもしれませんが、「自分のまちに移住してくれればそれでいい」といった考えで相談を受けている自治体もあるのではないかと危惧しています。
その言葉を真に受けて移住したとしても、観光と違って毎日生活する場となるので、「ズレ」に不満が募って町が嫌になるだけではないでしょうか。
自治体の担当者もそれくらい想像すればいいのにと思うのですが、利用者の気持ちになって想像できないというのがそういった自治体にある問題ではないでしょうか。企業だとしたら潰れる企業でしょうし、個人的にはそういった自治体は将来性がなく消えゆく自治体だと思います・・・。

自分の職務に一生懸命になるといつのまにか大切なものを忘れてしまって、当初考えた本来の目的とは違ってズレたことを始めてしまうというのは移住に限らずよくあることかもしれません。もったいないですね。

私がよく連絡を取っているなどつながりがある後志(しりべし)地方の移住コーディネーター、喜茂別町の加藤さん、蘭越町の土田さん、ニセコ町の奥田さんたち(全員自治体正職員ではないですが)は、「私のまちに移住しなくてもいいですよ。多くの町を見比べて選んだらいいですよ」というのが基本姿勢だと認識しています。私もそうあるべきだと考えていますし、岩内町がそうでない方向に進むというのであれば、私はさっさと岩内町を出て行きます。私にとってそういう自治体は、将来性も魅力も感じないですからね。
人には好みがありますし、嘘やまやかしではなくて自分が努力して本当の力で勝負して選ばれればいいんです。

まとめ

移住先選びで重視することは、移住検討者の目的などによって様々だと思いますが、上にまとめたことは確かに意識した方がいい点ですね。
今回はAIが答えていないことや岩内の状況について追加してみました。

トヨタ自動車の豊田章男さんがイチローさんとの対談について語った、新年の挨拶?動画を見たことがあります。


「トヨタの看板がなくても、外で勝負できるプロを目指してください。私たちマネージメントは、プロになり、どこでも闘える実力を付けた皆さんが、それでもトヨタで働きたいと、心から思ってもらえる環境を作り上げていくために努力してまいります」

と言っていました。自治体も豊田さんくらいのことをいえれば面白いんでしょうが。独断では動けないし、選挙によって短期間で首長がかわってしまうこともあるので自治体では難しいですね。

リモートワークなどが普及して移住へのハードルが下がってきていますし、高速交通の進歩も加わってなおさら距離の壁は少なくなるかもしれません。
そうすると、自分の働く企業を選ぶのと同じように、自分が住む自治体を選ぶという人がもっと増えるかもしれませんね。